横顔は英語で?

「横顔」は英語で profile です。

カタカナでいうプロフィールも同じく profile です。

発音はプロフィールではなくプロファイル(proʊ·fɑɪl)なので注意しましょう。

こちら→http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/profileでイギリスの発音とアメリカの発音を聞いてみましょう。

 

パワフル ≠ powerful

カタカナ語で「あの人はパワフルだ」などと人の性質を表すことがありますね。
この場合のパワフルは元気いっぱいで明るい人、といった意味で使われることが多いと思います。
しかし、英語で He is a powerful man. などと言ってしまうと少し意味が違ってしまいます。
英語で人を表す時の powerful は、権力を持っている とか 影響力がある などという
意味が強いです。有力な政治家などによく使われる表現ですね。時には「権力を持っているんだぞ」と脅し文句的に解釈されることもあるので、使い方には要注意です。
日本語のパワフルの意味に近い英語(米)は energetic ですね。
こちらで発音を聞いてみましょう→http://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/energetic


She's so energetic! といった風に使います。

英会話のための反復練習におすすめの三冊

過去記事で英語・特に英会話は音読・反復練習が大切!と書きましたが、じゃあ何を使って音読練習したらいいのかわからないという人のためにおすすめの本を紹介します。
英語本は山ほど出版されているので、どれを買えばいいのかわからなくなったりしますよね。
私はずっと英語を教える仕事をしてきたので、本屋さんに行くたびに英語学習コーナーをのぞいて人に勧められるいい本はないかなーと物色するのですが、ここ数年出版されたものの中でもこれはいい!と思うのが次の三冊です。

 

まずは語彙編
『なぜ日本人は「わきの下」も英語で言えないのか? 学校では教えてくれない英語基本表現1200』 (SB新書) 

 

失礼なタイトルに若干イラッとこなくもないですが、中身は大変良い本です。
「○○って英語でなんて言うんだっけ?」という日常生活で使う基本的な単語や表現が網羅されています。
派遣社員”や“義務教育”、“体温計”など普段使う言葉や表現ばかりなので、とても便利です。
残念なのは、CDなどの音声がついていないのに発音記号も載ってないことです。
発音がわからない単語は、英和辞典・和英辞典 - Weblio辞書や Cambridge Dictionary: Find Meanings, Definitions & Translations などで調べましょう。
Cambridge Dictionary は一度の検索でイギリス英語とアメリカ英語両方の発音が聞けるのでおすすめです!

 

次に日常英会話フレーズ編
『英会話データバンク 』

英会話データバンク (その他辞典(外国語))

英会話データバンク (その他辞典(外国語))

 

 
この本に書かれているフレーズを覚えてしまったら、ほぼ日常生活に困ることはないでしょう。
掲載されているフレーズ数が多いだけでなく、もう一つのポイントは、普通の人が普通に使う普通の言葉使いで書かれていることです。
数ある英語本の中には、すぐに廃れそうな流行り言葉や、年寄りしか使わないのでは?という古臭い表現が満載の本も少なくありませんが、この本のフレーズはごくごく一般的な誰が使っても違和感のない(若干カジュアルよりですが)ものが中心です。※ビジネス英語ではなく日常会話向けです。
前述の本と同じく音声がついてないのが残念です。

 

最後はビジネスの場でも使える、上品で丁寧な表現の練習ができる本です。
『洗練された会話のための英語表現集(CD BOOK)』

洗練された会話のための英語表現集(CD BOOK)

洗練された会話のための英語表現集(CD BOOK)

 

 
前述の2冊より少しレベルが高めですが、日本でいう敬語にあたる表現がこの本で学べます。
こちらはCD付きです。ただ、フレーズとフレーズの間の無音の時間が短くてリピートできない(残念)!!
自分で一時停止したりして工夫しましょう。(ぜひとも出版社に改善してほしいです・・・。)

 

 

y-uki.hatenablog.com

 

自分の興味のある分野で英語を学ぶ

前回の記事で自分の好きな分野で楽しく学んだ方が良いと書きましたが、今回は英語初心者にもおすすめの調べものの仕方を紹介します。

まず、Googleを使って検索する場合ですが、日本版Googleですと英語で検索しても日本語のページが優先的に検索されてしまいます。
そこでGoogle.comを使っても、日本からアクセスするとなぜか勝手に日本版の方にリダイレクトされてしまったりします。
いちいち言語設定を変えるのが面倒な方は、

https://www.google.com/webhp?gl=us&hl=en&gws_rd=cr&pws=0←こちらをブックマークしてしまいましょう。
このページからなら、日本語で検索すれば日本語の検索結果が、英語で検索すれば英語の検索結果が表示されます。
仕組みについては こちらのブログの方 が丁寧に解説してくださっています。(仕組みがわからなくても上記のページをブックマークするだけで使えます。)

あとは、例えばゴルフが趣味の方なら golf tips などと検索すれば山ほどサイトがでてきますので、英語とゴルフの勉強が同時にできます。動画を見てリスニングの勉強もできますね。

ただ、このやり方だと英語が難しすぎるという方は、wikihowの英語版サイトがシンプルな英語が使われていて難易度が低いと思います。

例えばジョギングが好きな人であれば、jogging で検索するとたくさん記事がでてきます。
試しに How to Start Jogging: 12 Steps (with Pictures)という記事を見てみると、

Stretch before each run.  走る前にはストレッチをしましょう。
Pace yourself.       ゆっくり始めましょう。
Practice the right form.  正しいフォームを練習しましょう。
Avoid heel-striking.    かかとで着地するのは避けましょう。
Set up a regular schedule. 定期的なスケジュールをたてましょう。

など、かなりシンプルでわかりやすい英語で書かれています。

注意点としては、wikihow は wikipedia と同じように一般の人が記事を書いていますので、中には正しくない情報や英語が混ざっていることもありますが、興味のある分野の英語学習の入口としては便利ですので是非活用してみましょう。(ログインしなくても使えます。)

 

日本人は難しく考えすぎの練習不足

前回の記事で、日本人に英語が苦手な人が多いのは言語として日本語と英語の相違点が多いからなので、文部科学省のせいでも日本人の性格がシャイなせいでもないということを書きました。 

y-uki.hatenablog.com

 

日本人が英語を困らない程度まで習得するのに2200時間は学習することが必要だと書きましたが、それに対してどのように感じましたか?
『えー!!そんなに!?大変すぎる!私には無理!そこまで頑張る甲斐はないから諦めよう』と思いましたか?
勉強や練習は辛いものだと感じますか?
私はナマケモノなので、根性論とかは嫌いです。笑
実際、英語の勉強はそんなにかまえてやるものでもないと思います。
むしろ、勉強はやればやるほど楽になるものじゃないかなと思います。一つ新しいことを覚えれば、世の中からわからないことが一つ減ります。

しかし英語が苦手と言う人の多くに、何度も同じことを間違えたり、同じところがわからなくて困る、ということを繰り返す人がいます。
それ、一度しっかり覚えてしまったほうが楽なのにな、と思うのですが、あいまいなまま毎回困っています。
例えば、動詞の過去形を覚えていない人がいるとします(結構多いです)。それで、いざしゃべるときに間違っているとわかっていながらしょうがないから自信なさげに現在形で言います。本人はそれが間違っていることを十分わかっているからストレスを感じますよね。しかし、次に英語を話す際もさらに次の際もやっぱり過去形がわからずに苦しそうに仕方なく現在形でしゃべるのです。すっごく辛そうで大変そうだなーと思います。
この人が一度しっかり過去形を覚えてしまおう!と決めて音読して練習すれば、おそらく一週間もせずに完ぺきに覚えてしまえると思います。
しかし、あいまいなままごまかしごまかしでやっていると3年たっても5年たっても苦しい期間は続きます。練習して覚えてしまった方がよっぽど楽なのです。

運転免許をとるときには、教習所に通い26時間の学科教習を受け、最低でも34時間の技能教習で練習してから卒業検定を受けますよね。34時間の練習を重ねて検定を受けるのと、1,2時間しか練習せずに試験を受けるのでは、前者の方が断然楽だと思うのですが、なぜか英会話となると少ない練習しかしていないのに「できなかった。私は下手だ。」という人が多いのです。

そして英語=勉強と思っている人が多いですが、練習の方が大切です。反復練習です。
「とっさに英語がでてこないの」とか「発音が難しくて言えない言葉がある」という人に「どのくらい練習しているの?」と聞くと、え?練習?とぽかんとされることが多いです。知識さえあれば練習しなくても自然と口からでてくるべきである、と思っているようです。でも出てきません。なぜかというと、英語と日本語は根本的に発想が違うからです。

車の運転のように、一度からだに染みついてしまえば考えなくても体が勝手に動いてくれますが、そうなるまでに(からだに染みつくまで)しっかり練習しないといけないのです。そして英語(英会話)は、運転免許と違って、教習所で先生についてもらわなくても自分でいくらでも練習できます。例えば私は、literally という言葉の発音が苦手なのですが(これ、ネイティブでも苦手な人いるそうです。)、一人で家にいるときやお風呂の中でひたすらliterally, literally, と繰り返し練習し、なんとか言えるようになりました。また、Do you mind~?と聞かれたときに、『いいですよ』の意味で思わず Yes!と言ってしまいそうになるので、頭の中でDo you mind~? No. Do you mind~? No.と繰り返したりしました。

よく、英会話スクールに通っている人はレッスン中がその練習時間だと思っている人が多いですが、本当に効率的な学び方は、レッスンを本番(発表の場)だと思うことです。自分でしっかり練習してきて、レッスンで実践する、というのが一番効率がよく、高い授業料を払う価値がある学び方だと思います。そうでないとたった週に一度や二度の練習時間のために大金を払うことになってしまいもったいないです。

下の動画では、Chris Lonsdale という方が外国語の練習を正しくやっていれば顔が筋肉痛になるはずだ。とおっしゃっています。皆さんは、顔が痛くなるまで練習したことがありますか?(私はありません。笑)


How to learn any language in six months | Chris ...

 

Youtube で動画を作っていらっしゃるレネさんというこちらの男性は、大変日本語がお上手なのですが、彼がどのようにして日本語を習得したのかをこの動画でお話されています。


私はなぜフィンランド語を覚えられなかったのか - YouTube

・語学を習得できるかどうかは才能があるかないかではないこと
・単純にどれだけの時間をかけたかが大事
・日本語が好きだから楽しみながら勉強できた
ということですね。
この、楽しみながら勉強するというのは非常に大切です。特に私みたいなナマケモノは自分が楽しいことじゃないとやりたくありません。
今は簡単に世界中の情報にアクセスできる時代ですから、いくらでも自分の好きな分野の情報を英語で得ることができます。

自分の好きな分野で英語を学ぶ方法を次回の記事で書きたいと思います。

『なぜ日本人は英語が苦手なの?』

『日本人は英語ができない』
聞き飽きたセリフですよね。確かに英語が苦手な日本人は多いです。
個人的にはそれ自体は問題ではないと思います。英語ができなくても十分生きていけますから。自分が必要性を感じていないのに、周りが英語英語言ってるからといってそれに惑わされる必要はないと思います。

問題は「英語ができるようになりたい」と思い続けているのに上手くならない人が多いことです。それも1年や2年悩んだり勉強したりして結果がでていないのではなくて、10年も20年も「英語できたらな」と思い続けてなかなか上達しない人が沢山います。ビジネスで考えればわかりやすいですが、少ない投資で大きな利益をだすのが一番良くて、大きな投資をして小さな結果しか出ないのはだめですよね。時間やお金をかけているのに(投資)その割に結果が小さいのです。

また、日本人はただ単に英語ができないだけではなくて、英語に対する関心が非常に強いと思います。テレビCMや街の看板、電車の吊り広告や雑誌や新聞も英会話スクールや英語教材の広告で溢れ、英語学習に関する記事もあちこちで目にします。本屋さんの英語学習コーナーでは数えきれないほど多くの本が並び、たくさんの人が集まって本を選んでいます。

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ここまで英語に対して関心が強いのになぜ他の国の人に比べて英語ができないのかという理由について巷ではいろいろな説が言われています。

一番良く耳にするのは、『学校の英語教育が悪い』というのと、『他の英語圏以外の国の人は英語がそんなに得意じゃなくても堂々としゃべっている。日本人のシャイで完ぺき主義な性格がいけないのだ』という説ですね。
『学校の英語教育が悪かった』説は特に今の40代以上の方がよくおっしゃっている気がしますね。今20代の私でさえも中学校や高校時代の英語の時間を思い返してみると、「あの教え方はおかしかったんじゃないか」と思うこともあるので昔はもっとおかしなこともあったんだろうと思いますし、よく言われるように、読み書きが中心すぎて使える英語が学べなかったという意見もまあ確かにそうかなと思わなくもありません。子供時代に差がついているというわけですね。ただ、確かに一番知識を吸収しやすい子供時代に理想的な教育を受けられなかったのはハンデになるとは思いますが、大人になってから時間やお金をかけてもその投資に見合う結果がでていないのはやはり問題だと思います。

『日本人がシャイで完ぺき主義だから話せない』説も、まあそれも原因の一つではあると思いますが、日本人全員がそんな性格ではないですよね。あっけらかんとして考えるより先に口が出ちゃうような性格の日本人もたくさんいますが彼らが特別英語が上手な印象はありません。

じゃあ何が原因なんだというと、私は二つ大きな原因があると思っているのですが、まず一番の原因は

英語と日本語が言語として違いすぎる 

からだと思います。誰のせいでもありません。根本的に成り立ちからなにから全く違う、かけ離れた言語なのです。

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英語はインド・ヨーロッパ語族の中のゲルマン語派に属します。オランダ語やドイツ語もこのゲルマン語派です。ドイツ人やオランダ人と話したことのある人はわかると思いますが、彼らはとっても英語が上手ですよね。言語的にも文化的にも近いので、一度習得してしまえば母国語を話すのとさほど変わりなく自然に話すことができるのです。

イタリア語やフランス語、スペイン語などが属するイタリック語派も同じインド・ヨーロッパ語派です。彼らは日本人ほど必死になって英語を勉強しないのでそれほど上手な人ばかりではないですが、やろうと思えば少ない勉強時間でマスターすることができます。

その他にもロシア語やポーランド語などのスラヴ語派、ヒンディー語などのインド語派、ギリシア語派、イラン語派なども英語と同じ語族に属します。

対する日本語はというと朝鮮語くらいしか近い言語がありません。どこにも属さない独立語であるという説と、トルコ語派やモンゴル語派などと同じアルタイ語族に属するという説がありますが、いずれにしても英語とはかけ離れた言語であることに違いありません。

アメリカ政府の付属機関であるThe Foreign Service Institute (FSI) が外国語の習得に関する興味深いリストを発表しています。英語を母国語とする人が、様々な外国語をあるレベル(S-3/R-3)*まで習得するのに必要な時間数を、英語との類似性をもとにランク付けしているのです。つまり、逆に言えば様々な国の人が英語を習得するのにどれくらいの時間がかかるのかもある程度このリストと近いものになると言えます。このリストは下のリンクのページで見ることができます。(FSIのサイトではありません。)

Language Difficulty Ranking | Effective Language Learning

リストによると、最も英語に近く、575時間~600時間の勉強を要するカテゴリーⅠの言語は
アフリカーンス語
デンマーク
オランダ語
・フランス語
・イタリア語
ノルウェー
ポルトガル語
ルーマニア語 など

750時間を要するカテゴリーⅡ
・ドイツ語

900時間を要するカテゴリーⅢ
インドネシア語
・マレーシア語
スワヒリ語

1100時間を要するカテゴリーⅣ
アルメニア
ブルガリア
ビルマ
クロアチア語
ギリシャ
モンゴル語
タガログ語
タイ語
・ロシア語
ヒンディー語 など他多数(ほとんどの言語がこのカテゴリーにあてはまります)

そして日本語は最も英語と文化的にも言語的にも遠く、学習の難しいカテゴリーⅤに分類されています。必要とされる学習時間は2200時間と最も長く、さらに日本語はこのカテゴリーの中でも特に難しい(英語との相違点が多い)言語と注意書きまでされています・・・。これはあくまでも英語を母国語とする人が外国語を学ぶ場合の話なので、外国人が英語を学ぶ際も全く同じだとは言えませんが、難易度としてはかなり近い話ではないでしょうか。単純計算で日本人はイタリア人の4倍は勉強しないと同じレベルの英語力は習得できないことになりますね。ちなみに中学・高校の授業時間数だけでは2200時間に全く足りていないのですが、この2200時間というのは実際に“勉強した”時間なので、授業中にぼーっとしていた人はその時間はカウントされませんよ。笑

 

そしてこれに関連してもう一つの日本人が英語ができない理由として私が感じているのは、日本人は

考えすぎの練習不足

じゃないかと思うのです。

長くなったので別記事に続きます。

 

 

*S-3 http://www.govtilr.org/skills/ILRscale2.htm        R-3 http://www.govtilr.org/skills/ILRscale4.htm

 

 

続きです。

y-uki.hatenablog.com

 

映画 ″Last Holiday″ と Don't wait too long

2006年公開・クイーン・ラティファ主演のコメディドラマ「ラスト・ホリデイ」は私の大好きな映画です。1950年の映画のリメイクだけあってストーリーは王道中の王道、悪く言えばかなりベタな展開ですが、それが裏目に出ていない素晴らしくよくできた映画です。ド派手な役の多いクイーン・ラティファが珍しく地味で真面目な独身女性を演じています。

 

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 自己主張することもわがままを言うこともなくひっそりと生きてきた30代のデパート販売員(調理器具売場担当)のジョージアは嫌味な上司の下で安い時給でも笑顔を絶やさず真面目に働きます。思いを寄せる同僚の男性(グリル売り場担当)にもどう話しかけていいのかわからず、必要のないグリルを何度も買ってしまう健気な女性です。料理番組を見ながら料理を作る際にも、「ドバっと思いっきり入れちゃって!」とシェフが言っても恐る恐るちょろちょろっとしか入れられないシーンでも彼女の控え目な性格が表れています。しかしある日突然、余命3週間と診断され一人静かに嘆き悲しむ彼女。しかも高額な治療費は保険が適用されないと告げられ絶望します。

「真面目に生きてきたのになぜ私が!?」

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今までやりたいことを一度もやらなかったことを後悔した彼女は全財産を現金化し、豪遊して死ぬことに決めます。退職を告げる際に初めて失礼な上司に立ち向かったジョージアは、徐々に堂々と本音で発言できるようになっていきます。しかし彼女の発言は決して傲慢になることはなく、本質をついているのです。彼女が向かった先は、ヨーロッパの高級スキーリゾートホテル。

ファーストクラスで飛び

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憧れのシェフの高級レストランで食事

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カジノでギャンブル

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死を前にして怖いものなしの彼女は超危険なスポーツ、ベースジャンプまでしちゃいます。

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そんな彼女の豪遊っぷりに「一体何者か」と周囲の注目が集まり、チップ目当てのホテル従業員や、金持ちと仲良くしておきたい他の宿泊客らが彼女に群がります。地味だったときには見向きもされなかった彼女が金持ちに見えるときには人が集まってくるのだから現実的ですが、最初は興味本位で群がってきた人たちもやがて彼女の人柄に魅了されていきます。対照的に金持ちだけど性格が幼稚なデパートオーナーのマシューは徐々に周囲から軽蔑されるようになり、愛人にも去られます。

ジョージアの魅力についてホテル従業員はこのように評価します。

She is the most amazing person who ever came to this hotel. She lives on the edge. She says what she wants, she does what she wants. True existentialist.

(彼女はこのホテルを訪れた人の中で最も素晴らしい人物だ。スリル満点で生きている。言いたい事を言い、やりたいことをやる。真の実存主義者だ。)

 live on the edge 危険と隣り合わせで生きる

 existentialist  実存主義者 これは難しい言葉ですね。哲学用語なので解釈も難解ですが、Oxford Learner's dictionaries(学習者向け辞書)の以下の解説は割とシンプルです。

a person who believes in the theory that humans are free and responsible for their own actions in a world without meaning          www.oxfordlearnersdictionaries.com

無意味な世界の中で人間(だけ)は自由に行動できてさらにその責任を持つ といったところでしょうか。

Simple English Wikipedia(学習者向けにシンプルな英語だけを使って書かれたwikipedia)では以下のように書かれています。

The fact that humans are conscious of their mortality, and must make decisions about their life is what existentialism is all about. https://simple.wikipedia.org/wiki/Existentialism

 人間は自らの死すべき運命を意識しており、人生における選択を自分でしなければならないという事実が実存主義の考え方である。

 余命わずかにして人生を精一杯楽しもうとするジョージアはまさに実存主義を生きているのかもしれませんね。あこがれのシェフに出会い、ひとしきり楽しんだジョージアは愛する人に思いを告げるべく街に帰ることを決めるのですが・・・。この先は映画をお楽しみください。

 

この映画の冒頭で、まだ自信のないジョージアが寂しげに歩くシーンで流れるのが  Madeleine Peyroux の " Don't Wait Too Long " です。

 

 

You can cry a million tears
You can wait a million years
If you think that time will change your ways
Don't wait too long

 

一万回泣くこともできるし
一万年待つこともできる
でも時間が自分を変えてくれると思っているなら
いつまでも待ちすぎないで


When your morning turns to night
Who'll be loving you by candlelight
If you think that time will change your ways
Don't wait too long

 

朝が夜へと変わるとき
キャンドルの灯りのそばで誰があなたを愛してくれる?
時間が自分を変えてくれると思っているなら
いつまでも待ちすぎないで


Maybe I got a lot to learn
Time can slip away
Sometimes you got to lose it all
Before you find your way

 

学ぶべきことが沢山あるかもしれない
時間はあっという間に過ぎ去ってしまう
ときには全てを失わなければならないかも
自分の道を見つける前に


Take a chance, play your part
Make romance, it might brake your heart
But if you think that time will change your ways
Don't wait too long

 

チャンスをつかんで 自分のパートを演じて
恋に落ちて 傷つくことになるかもしれないけど
時間が自分を変えてくれると思っているなら
いつまでも待ちすぎないで

It may rain, it may shine
Love will age like fine red wine
But if you think that time will change your ways
Don't wait too long

 

雨の時もある 晴れの時もある
愛は上質なワインのように熟成するけど
時間が自分を変えてくれると思っているなら
いつまでもまちすぎないで


Maybe you and I got a lot to learn
Don't waist another day
Maybe you got to lose it all
Before you find your way

 

あなたもわたしも学ぶことが沢山あるかも
これ以上一日を無駄にしないで
何もかも捨てなければいけないかもしれない
自分の道を見つけるまでに


Take a chance, play your part
Make romance, it might brake your heart
But if you think that time will change your ways
Don't wait too long
Don't wait
Hmm... Don't wait

 

チャンスをつかんで 自分のパートを演じて
恋に落ちて 傷つくことになるかもしれないけど
時間が自分を変えてくれると思っているなら
いつまでも待ちすぎないで

※訳は私なりの解釈です。人によっていろんな解釈ができると思います。

自分を変えられるのは自分だけなんですよね。

 

ちなみにこの映画は、全体を通して比較的シンプルでわかりやすい英語が使われているので、英語の勉強にも適しています。アフリカ系アメリカ人の登場人物もみなクセの強すぎない黒人英語を使っているので、黒人英語の勉強の入口としてもとっても良いと思います。(洋画は英語字幕で見るのがおすすめです。)